バッテリー再生とは、鉛極板のサルフェーションを落とすこと
鉛蓄電池(鉛バッテリー)はバッテリー内にある希硫酸と鉛の化学反応により電気が発生する仕組みです。
その際、充電時には希硫酸濃度が高まり、放電時(稼働時)には希硫酸濃度が薄まります。
薄まると言うことは、希硫酸の「硫酸」部分が鉛と結合(硫酸鉛)し、それが極板に付着する現象を言います。
これが属に言う「サルフェーション」の正体です。
このサルフェーションは充電により再び希硫酸に溶けるので、理論的には半永久的に発電を繰り返すことが可能です。
しかし、実際には数年で劣化と判断され交換を余儀なくされます。
ではなぜ劣化するのか、この原因については前ページで説明しています。
簡単に言うと、充電する過程で溶けるはずのサルフェーションが、充電不足で極板に残り、それが少しづつ積層化硬化し溶けづらくなる。
結果的に比重(希硫酸濃度)が上がらなくなり、充電が出来なくなる。というのが劣化の原因です。
強力な電圧によりサルフェーションを溶解
バッテリー再生とは、この硬化したサルフェーションを強力な電気によって溶かす作業を言います。
基本的に新品に近い状態までサルフェーションは除去されるので、理論的には「新品」と同じです。
しかし、ここで問題が発生します。それが極板の劣化です。
劣化には「腐食」と「破損」があり、それは経年で腐食するケースと振動等で破損(剥脱)ケースです。
この状態を確認する作業が「抵抗値」の測定になります。「抵抗値」が基準以内であれば、再生にが可能であり、基準値に満たない場合は「廃棄処分」
となってしまいます。